債務整理(破産など)の広告規制の改正について

令和8年2月19日、日本弁護士連合会は「業務広告に関する指針」を改正し、債務整理事件に関する広告規制を改訂しました。
この改正は、これまで債務整理事件で見られた不適切な広告により、かえって依頼者が被害を受けることを防ぐことを目的としています。
実際、これまで区役所相談や弁護士会相談などにおいて、「別の弁護士に依頼していたが、破産については説明されず、任意整理だけ説明された」「オンラインでしか面談せず、担当弁護士と直接面談したことはなかった」といった話を多く聞いてきました。
ここでは、改正の内容だけではなく、改めて、債務整理事件についての弁護士の広告ルールについて言及するとともに、適切な法律事務所の選び方について解説いたします。
禁止される広告の具体例
誤認を招く「診断」「シミュレーター」
「借金減額診断」、「借金減額シミュレーター」、詐欺等の被害金の返金可能性に関する「無料診断」、特に、どのように入力しても「あなたの借金は、0円又は減額になる可能性があります」等と一律に表示し、利用者に過度な期待を抱かせる広告は禁止されていましたが、さらに、借入金額、借入時期、返済の有無、被害時期、被害総額等を入力することのみでは事件の処理方針等が判断できないにもかかわらず、それらを入力することで事件の処理方針等に関する判断ができる旨の記載についても、禁止されることになりました。
実際に、その相談者にとって、どのような手続が適切であるかは、その人がどこまで資料を用意できるか、借金が返せなくなった理由はどういったものか、収入や資産はどのようなものか等、その人それぞれの要素の検討が必要ですから、借金の金額等だけで判断できるものではありません。
誇大広告の禁止
「国が認めた借金減額制度」、「国が認めた借金救済制度」など、あたかも破産や民事再生以外にも、何か特別な債務整理の方法があるかのように表現する広告は禁止されています。
実際には、そのような特別な制度は存在しません。
不安をあおる広告の禁止
破産の詳細について説明することなく、「破産すると、今ある財産を手放さなくてはいけません。」等と不安をあおる表現や、免責不許可事由の考慮要素、裁量免責等について説明することなく、「ギャンブルを原因とする借金は、免責されません。」等と断定する広告についても、禁止されることになりました。
実際には、破産する場合でも、財産の一部を残せることはありますし、ギャンブルなどが原因の場合でも、包み隠さずそのことを報告し、再度同じ過ちをしない道筋を立てることができれば、破産(免責)が認められることは多くあります。
そうであるにもかかわらず、上記のような広告は、自己破産制度について一面的な情報のみを提供し、相談者の不安をあおることで、必ずしも適切とは言えない任意整理等へと誘導するものであり、許されません。
担当弁護士による直接面談の義務
日本弁護士連合会の「債務整理事件処理の規律を定める規程」第3条では、「弁護士は、債務整理事件を受任するに当たっては、あらかじめ、当該事件を受任する予定の弁護士…が、当該債務者と自ら面談をして、次に掲げる事項を聴取しなければならない。ただし、面談することに困難な特段の事情があるときは、当該事情がやんだ後速やかに、自ら面談をして、次に掲げる事項を聴取することで足りる。」とルールが制定されています。
つまり、破産や任意整理等の事件は、必ず、担当弁護士が、相談者と直接お会いして、お話をしてからでなければ、依頼を受けることができません。オンラインのWEB面談だけでは、このルールに違反していることになります。 入院中など、どうしても面談が困難な特段の事情があったとしても、その事情がなくなった後すぐに直接お会いしてお話をしなければ、やはりルール違反ということになります。
また、自己破産については、各裁判所ごとにルールが違うのが実情です。東京・千葉・埼玉でも、全くルールが異なります。債務整理は、他の案件と異なり、圧倒的にWEB面談による全国からの集客には向いていない業務であるといえます。
そのため、WEB面談ではなく、実際に会うことが可能な距離にいる、同じ都道府県内の弁護士に相談する、というのが非常に大事になります。
適切な法律事務所・弁護士の選び方
債務整理を依頼する法律事務所・弁護士を選ぶ際には、以下の点に注意することが重要です。
広告の内容を確認
「必ず減額できます」「国が認めた制度」などの誇大な表現や、「破産すると財産を全て失います」などの不安をあおる表現を用いている法律事務所は避けるべきでしょう。
適切な法律事務所・弁護士は、自己破産も含めた、各債務整理の各手続きについて、メリット・デメリットを公平に説明します。
法テラスが利用可能であること
債務整理を相談される方は、経済的に余裕が無い方が多いですから、法テラスの費用立替制度を利用できることが多いです。法テラスの場合、弁護士費用が通常よりかなり抑えられますので、ご利用できる場合は、ご依頼者様にとってメリットになります。
しかし、弁護士によっては、法テラスと契約をしておらず、対応していないということもありますので、この点をよく確認しましょう。
特に、生活保護受給者の場合は、裁判所に納める管財費用の立替制度もありますので、法テラスを使わない理由がありません。
なお、よく誤解があるのが、「法テラスを利用すると弁護士を選べない」という点ですが、そのようなことはありません。先に、相談したい弁護士に法テラスの利用が可能かを確認し、問題なければ、後はその弁護士が案内してくれます。
担当弁護士が、今後の見通しを説明してくれること
まずは、担当弁護士が直接面談をしているかどうか、になります。ある程度の規模の事務所になると、面談は所長弁護士が行うが、実際に動くのは新人弁護士、ということもありますので、注意が必要です。
また、今後の見通し、すなわち、どのくらい期間がかかるのか、どういった資料が必要なのか、自分にはどんな負担があるのか、といったことを説明してもらえるか、ということも大事です。
当職は、原則、ご相談者様には簡単な資料をお渡しさせていただき、資料を基に、今後の見通しを説明させていただいております。
他事務所からの乗り換えをご検討の方へ
現在、他の法律事務所や司法書士に債務整理(特に任意整理)を依頼しているが、上記のような広告を見て依頼をしてしまった、WEB面談しかしておらず、担当弁護士と直接面談をしたことが無い、その他対応に不安を感じている、分割の費用が支払えない、方針の見直しを検討したいという方からのご相談も承っております。
実際、当職はこれまで、区役所相談や、弁護士会での相談を通じ、上記の各広告に違反したり、WEB面談しかしない弁護士が存在すること自体を把握しています。
債務整理は、今後の人生に大きな影響を与える重要な出来事になりますので、現在ご依頼されている事務所に不安を感じている場合は、まずはお気軽に、最初はセカンドオピニオンとしてご相談いただければと思います。まずは現在の状況について詳しくお聞きし、今後の適切な方針についてご提案いたします。
まとめ
令和8年2月19日に改正された広告規制は、不適切な広告により国民が被害を受けることを防ぎ、適切な債務整理サービスの提供を確保するための重要な措置です。
「借金減額診断」「借金減額シミュレーター」などの誤解を招く広告、自己破産への不安をあおる広告、連絡先情報を入力させた後の無承諾勧誘など、これまで問題視されてきた広告手法が明確に禁止されました。
債務整理を検討される際には、このような不適切な広告を行う事務所を避け、適切な情報提供と丁寧な対応を行う事務所を選択することが重要です。
当事務所では、改正された規制を遵守するとともに、依頼者の利益を最優先に考え、適切な債務整理サービスの提供に努めています。現在他の事務所に依頼中の方で対応に不安を感じている方、これから債務整理を検討される方、いずれの場合でも、まずはお気軽にご相談ください。
初回相談は無料で承っております。債務整理に関する疑問や不安について、丁寧にお答えいたします。適切な情報に基づいた判断により、皆様の経済的再生をサポートさせていただきます。
ご相談をお考えの方へ
現在、
- 東京在住の方
- 勤務先が東京23区内の方
のいずれかで、弊所(新橋)または弁護士会(霞が関)へお越しいただくことが可能な方の債務整理に関するご相談を随時受け付けております。
- 現在の債務状況について、どのような選択肢があるのか知りたい
- 他の事務所での対応に不安を感じていて、セカンドオピニオンを聞いてみたい
- 生活保護受給中で、弁護士費用が支払えない場合でも、破産が可能なのか
- 法テラスを利用して、弁護士費用を抑えて破産や任意整理の依頼をしたい
- 平成の時の、昔の借金の請求が、今になって届いた
など、どのような状況でも、まずはお気軽にご相談ください。初回相談料は無料です。ご相談にいらっしゃった方にあった経済的再生をご提案させていただきます。








